M&Aのメリット・デメリット｜買い手・売り手それぞれの視点で解説

事業承継を行う際に、血縁のある親族に事業承継をする場合、そうでない従業員等に事業承継を行う場合などありますが、その他に「M&Aを活用した事業承継」も考えられます。このようなM&Aを活用した事業承継を行う際には売り手、買い手側にそれぞれのメリットがあることはもちろんですが、デメリットもあります。売り手、買い手側でそれぞれどのようなメリットやデメリットがあるのか、解説していきます。

■M&Aの買い手のメリットとデメリット
買い手のメリットにはすでに成熟している、完成している事業を承継してもらうことが出来る、というメリットがあります。つまり、今会社に足りない事業を一から作る必要がないのです。そのため、すぐに考えている事業をスタートすることが出来ることにメリットがあります。一方でM&Aのデメリットは、従業員の処遇です。一般的にM&Aをした後はM&Aにて買収した会社の従業員もそのまま引き継ぐことになります。そのため、はじめは環境や待遇などで退職者が続出したり、意図しない中で意思疎通が取れなかったりということも考えられます。全く違う文化である会社を取り込むことによる弊害が出てきますので、この点はデメリットとなります。

■売り手側のメリットとデメリット
売り手側のメリットとデメリットですが、メリットは自身の事業を資本力のある会社に継続してもらえることにメリットがあります。そのため今までの事業をさらに発展させることにつながります。一方でデメリットは2つあり、一つは買収先の会社の文化に自身の事業が染まる可能性があることです。事業自体の継続はされるものの、買収された段階でその事業は自身のモノではなく買収先の企業のものになります。そのため、文化やビジネスモデルが変わる可能性も考えられます。また、従業員の処遇が変わる可能性があることが2つ目の理由です。今までの文化と異なる文化の会社に買収されてしまうと大きく働き方が変わる可能性があり、従業員の負担が増える可能性も考えられるのです。

庵章税理士事務所では、神戸市、明石市、加古川市、姫路市など兵庫県を中心に「医療法人設立支援」「海外進出サポート」「決算業務」などに関する税務相談を承っております。「事業承継・M&A」に関してお困りのことがございましたらお気軽に当事務所までお問い合わせください。