【税理士が解説】医療法人設立の要件とは？

病院経営には、個人事業主として経営を行う方法と、医療法人を設立して経営を行う方法の2種類があります。

医療法人を設立するにはいくつかの要件があり、簡単には設立することが出来ません。

では、医療法人を設立する要件としてはどのようなものがあるのでしょうか。

以下で詳しく見ていきましょう。

人的要件と資産要件

まず医療法人を設立するための要件には、人的要件と資産要件があります。

人的要件とは、社員や役員の構成の要件のことであり、次の要件を満たす必要があります。

• 社員は3名以上必要
• 役員は理事3名、幹事1名が最低必要
• 理事長は医師または歯科医師でなければならず、役員は欠格事由に該当しないこと
• 法人の理事予定者や医療機関の緑陰は幹事になれない
• 医療機関の管理者を必ず理事に加える必要がある

このように、一人や二人では設立が出来ず非常にハードルが高い要件といえます。

ここでは、外部の目を必ず入れることや、現場責任者も理事に加える必要があるという点がポイントになります。

次に資産要件です。

資産要件は明確な基準が多くなく、設立後2か月の運転資金が現預金で確保されていること、そして開業時の設備資金が確保できていれば特に問題はありません。

施設設備基準やその他の基準

医療法人の設立のための要件には、施設や設備の要件もあります。

• 少なくとも1か所以上の病院、診療所、介護老人保健施設があること
• 医療行為に必要な設備や器具があること

つまり、病院もないのに医療法人を設立することは出来ず、必ず施設があることが要件となります。

その他にも、医療法人を設立する際にはいくつかの要件があることを押さえておきましょう。

• 既存の法人と同じ、もしくは誇大広告、紛らわしい法人名は使えない
• 2つ以上の医療施設を有していても法人化は可能であるが、それぞれの管理者が第三者との雇用関係にあったり、利害関係を有している法人の雇用者でない

ただし、医療法人は個人事業主での経験がなくても設立することが可能である点もポイントとなります。

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