【税理士が解説】効果的な法人税の節税対策とは
企業経営で避けて通れないのが、法人税の負担です。
利益が出れば出るほど税金も増えますが、適切な節税対策を講じれば、資金繰りの改善や将来への投資余力を高められます。
今回は、法人税の効果的な節税方法を解説します。
効果的な法人税の節税対策
効果的な法人税の節税対策の一例として、以下のようなものがあります。
- 損金算入できる制度を活用する
- 役員報酬や賞与の適正化を図る
- 福利厚生を整備する
- 貸倒引当金を計上する
それぞれ見ていきましょう。
損金算入できる制度を活用する
法人税の計算では、一定の支出を「損金」として計上して課税所得を減らせます。
たとえば、以下のようなものが代表的です。
- 中小企業倒産防止共済制度
- 小規模企業共済制度
- 生命保険(法人契約で損金算入が認められるもの)
上記は節税効果があるだけでなく、将来の資金繰りやリスク対応にもつながるため、長期的な経営戦略の一環として利用する価値があります。
役員報酬や賞与の適正化を図る
法人税の節税で重要なのが、役員報酬の設定です。
利益が出ても報酬を低く抑えすぎれば、法人税の負担が増える一方で所得税率の低い範囲を活用できず、全体の税負担が大きくなる可能性があります。
また、役員賞与を支給する場合は、「事前確定届出給与」として税務署に届け出を行えば損金算入が可能です。
法人税と所得税のバランスを見ながら最適化しましょう。
福利厚生を整備する
福利厚生制度を充実させるのも、法人税の節税につながる手段です。
たとえば社員旅行や研修費、社宅制度、健康診断の費用などは、要件を満たせば会社の経費として認められます。
福利厚生の充実は、単なる節税効果にとどまらず、従業員の満足度やモチベーションを高める効果があります。
人材の定着や採用の強化にもつながるため、「節税」「人材戦略」という二重のメリットを期待できるのが特徴です。
貸倒引当金を計上する
取引先が倒産したり、売掛金が回収不能になったりするリスクに備えるために設定できるのが「貸倒引当金」です。
税務上認められた方法に従って一定額を計上すれば、その期の損金に算入できるため、法人税の節税につながります。
貸倒引当金は、単なる節税策にとどまらず、企業の財務健全性を保つ効果もあります。
実際に貸倒れが発生した場合にも、あらかじめ計上していた引当金で損失を吸収でき、資金繰りへの影響を和らげられるからです。
まとめ
法人税の節税対策は、単なる一時的な節約ではなく、企業の成長戦略と一体となって検討する必要があります。
損金算入制度の活用、役員報酬の見直しなど、実行可能な方法はさまざまです。
ただし、会社の規模や業種、将来の計画によって最適な方法は異なります。
効果的な節税を実現するためには、税務に精通した税理士に相談し、自社に合ったプランを立てるのが重要です。
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税理士紹介
TAX ACCOUNTANT
当事務所は企業が存続し、成長するための“攻め”のサポート、万が一の事態に備えるために財務基盤を強化する“守り”のサポートと、総合的にバックアップ。お客様とともに未来を創造いたします。
経営に関わる大切な事を任せることができる税理士として私たちをお選びください
代表税理士 | 庵 章(いおり あきら) |
---|---|
所属団体 | 近畿税理士会(106723) |
経歴 |
1995~1998年 内科医院勤務 1998~2006年 神戸市の会計事務所勤務 1996年~2017年 資格の学校 TAC(株) 税理士講座 財務諸表論 講師 2004年~2011年 資格の学校 TAC(株) 不動産鑑定士講座 会計学 講師 2006年~ 庵 章税理士事務所開設 2008年~ 登録政治資金監査人に登録 2010年~ 神戸会社設立センター開設 2013年~ 経営革新等認定支援機関に登録 2014年~ シンガポールにブランチオフィスを設立し、アジア進出支援を開始 |
著書 | ~税理士が教える~後継者がいる・いない別、経営者が考えるべきこと・知っておくべきこと |
血液型 | O型 |
出身地 | 兵庫県神戸市 |
趣味 |
車のディーラー巡り(もちろんドライブも!) お酒を飲みに行くこと |
座右の銘 | 『今日ならざることは、明日もなされず』 |
好きなスポーツ |
硬式テニス…最近はご無沙汰ですが。テレビ観戦も好きです。 ゴルフ…好きですが、上手くはないです(早く上手くなって、庵章税理士事務所顧問先様コンペを主催したいです。) |
好きな食べ物 | 和食、寿司、イタリアンが好きです。あとは、麺類、カレー(特にインディアンカレー) |
好きな飲み物 | 珈琲が大好きです。1日に5杯ぐらいは毎日飲みます。お酒は赤ワインが大好きです。 |
税理士になった動機 | 父親(私が10歳の時に他界)が税理士で、事務所と自宅が隣同士だったので、なんとなく父親の仕事を子供のころ見ていたので、それが潜在意識の中にあったのでしょうね。 |
最後に一言 | 私は人とのご縁を大事にしています。このページ見ていただいた方ともすごい縁だと思いますので、是非一度お気軽にお問い合わせしてみてください。優秀なスタッフと共にご連絡を心からお待ちしております。 |