事業譲渡と株式譲渡の違い｜それぞれの特徴を解説

事業再編などを行う際には、事業譲渡と株式譲渡という方法があります。

これら2つの方法は、名前は似ているものの、いずれも違う手続きの方法になります。

本稿では、事業譲渡と株式譲渡の違いやそれぞれの特徴について解説していきます。

事業譲渡と株式譲渡の違い

まず事業譲渡と株式譲渡の違いについて、実務の面から解説していきます。

事業譲渡について

事業譲渡は、事業のみを譲渡する、つまりAとBという事業を行っている企業であれば、その企業のAという事業のみを他の会社に譲渡をする、という方法になります。

そのため、会社自体は残ることになりますし、会社の経営権も譲渡することにはなりません。

純粋に事業のみを譲渡して、買い取ってもらうという方法になります。

株式譲渡について

株式譲渡は、事業のみではなく株式を譲渡するため、会社の経営権の一部、もしくは全部を譲渡することになります。

複数の事業を行っている場合には、事業譲渡として事業を切り離さずに会社ごと複数の事業を譲渡することにもなりえます。

会社ごと譲渡する場合にはこの株式譲渡を活用することが多いです。

事業譲渡と株式譲渡の特徴

事業譲渡と株式譲渡にはそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。

先述した通り、事業譲渡と株式譲渡には譲渡する対象が「事業」なのか「会社」なのかということで違いがあるということを説明しました。

それぞれ次のような特徴があります。

事業譲渡の特徴

事業譲渡の特徴としては、一部の事業のみを譲渡するため、その事業に集中することが出来るというメリットがあることや、譲渡代金を抑えることが可能である点が挙げられます。

その一方で、会社法にて事業譲渡後はその地域、または周辺の地域で20年同じ事業を行うことが出来なくなる制限がかかります。

株式譲渡の特徴

株式譲渡の特徴としては、会社そのものを譲渡することになるため、許認可が必要な事業である場合にはそのまま引き継ぐことが出来ます。

また、株式譲渡を行うことで元々の経営者個人にも譲渡金が入るようになることもポイントの一つになります。

 事業譲渡、株式譲渡に関することは庵章税理士事務所におまかせください

庵章税理士事務所では、医療法人設立支援、海外進出サポート、決算業務などに関する税務相談を承っております。

事業譲渡、株式譲渡に関してお困りのことがございましたらお気軽に当事務所までお問い合わせください。